地域おこし協力隊レポート「絵画のための見晴らし小屋 展示会」

緑区のストーリー ミウルのX(旧Twitter)
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地域おこし協力隊レポート「絵画のための見晴らし小屋 展示会」

2023年9月8日に森のイノベーションラボFUJINOにて「アートが社会にもたらすもの」というテーマでお話いただいた画家である母袋俊也さんの野外作品「絵画のための見晴らし小屋」に関する展示会が、神奈川県相模原市緑区牧野4611-1に所在する藤野倶楽部「結びの家」にて、2023年11月3日、4日、5日、10日、11日、12日に行われました。

「絵画のための見晴らし小屋」は、同所にある木製の野外作品であり、階段を上り、縦型の建物に入ると、数カ所に穴が空いており、その穴から景色を見渡せるようになっています。

穴から外を覗くと、まるで切り取った一枚の絵のような、景色が浮かび上がります。

この「絵画のための見晴らし小屋」は、母袋俊也さんが、1999年に旧藤野町で開催された「第2回FUJINOアートシンポジウム’99」へ参加したことを機にアトリエ近くに制作した建造物です。2010年、2023年に建て替えが行われており、現在の形になったのは2023年のことです。

母袋さんは、ご自身の作品群が載った本を手にわたしに語りかけます。「芸術をどう思いますか」と問いかける母袋さんに、わたしは「芸術は自由です」と答えました。この質問に正解はなく、回答は千差万別だと思います。

たしかに芸術家は自由です。ただ自由であるが故の苦労もあると母袋さんは語ります。自由であるがゆえに自分の想像した芸術作品がその作品を見た人に伝わらない苦悩も大きいそうです。いわば、産みの苦しみを経た後に続く苦しみでしょうか。芸術家でないわたしは、その大きな苦悩を推し量ることしかできませんが、きっと想像もできない苦労があるのだと感じました。

藤野地区は名倉の芸術の道を中心に芸術と関わりが深い街です。藤野地区を訪れる皆様は、作品の問いかける意図、ひいては作者の思いに考えをめぐらせてみてはいかがでしょうか。