地域おこし協力隊レポート「ローイング体験会」

緑区のストーリー ミウルのX(旧Twitter)
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地域おこし協力隊レポート「ローイング体験会」

2024年8月3日(土曜日)に、森のイノベーションラボFUJINO「地域魅力発見発信プロジェクト」の一環として、相模湖にて、親子向けに「ローイング体験会」を開催しました。「ローイング」とはなかなか耳慣れない言葉ですが、「オールでボートを漕ぐこと」を意味する言葉です。そして、ローイング競技とは、そのタイムを競うスポーツです。

さて、相模湖は、1947年に完成した相模ダムが相模川を堰き止めてできた人造湖です。また、相模湖は、1964年の東京オリンピックでカヌー競技の舞台となって以来、多くの競技者が集まり、ローイング競技のメッカになっていると聞きます。実際に、「相模原市民レガッタ(相模湖カップ)」をはじめとしたイベントが開催されたり、「国民スポーツ大会の県予選大会」の会場に使用されたりしています。また、2021年に開催された東京オリンピックでは、カナダのボートチームが事前キャンプ地として利用することが決まり、従来1000メートルのコースを2000メートルに延長するといった改修工事がなされ、世界水準のボートコースとなっています。

今回は、講師陣にU19日本代表、U23日本代表で世界選手権6位、全日本選手権優勝、国民体育大会優勝4度の経験を有する寺島参智さん(NEO RC所属)と全国高校選抜2連覇、U19日本代表、インカレ3連覇、U23日本代表を経験した後に一度引退し、再び現役復帰して全日本社会人選手権2連覇を成し遂げた寺島直矢さん(NEO RC所属)の2名をお招きして開催しました。

当日は熱中症対策のため、朝7時15分に神奈川県立相模湖漕艇場管理運営棟に集合し、棟内で講師陣と参加者の皆様の自己紹介をしました。その後、プロ野球選手等も使用しているローイングマシンを使って、船を漕ぐ動作の習得を行いました。

いざローイングマシンを使ってみると、腰に負担が少なく、ふともも等の下半身に効率的に負荷がかかるのだと実感しました。実際に講師の寺島直矢さんも、ランニングよりも怪我をしにくいと仰っていました。

次はボートが格納されている艇庫から船を出します。艇庫の中に入ると、無数のボートが整然と並んでいました。講師陣と参加者の皆様で一緒に台車を押して、湖の近くまで運び、片方の台車を湖面に入れてスライドさせ、湖へ浮かべます。

4人1チームとなり、2艇に分かれ、いざ出発です。当初は左右に行ったり来たりしていたボートが、だんだんとチームの息が合わさり、まっすぐに進み始めます。テンポよく漕ぐと、スピードがどんどん増していきます。運営陣は、撮影のためにモーターボートで追いかけていたものの、少し目を離すとスピードが出たボートがかなり遠くへ行ってしまっていることもままありました。

約1時間ボートの扱いに慣れてきた参加者の皆様は、200メートルのプチレースを楽しみ、無事事故なく終了することができました。

当日ご協力いただいた神奈川県立津久井高等学校の町田先生は、同校のボート部顧問をされており、現在部員は1名とのことでした。また、ボート部は神奈川県下で3校しかありません。ですが、町田先生は、「その分チャンスがある競技だ」と仰っていました。

参加者の皆様には「またやってほしい」、「子供が楽しそうだった」、「ボートで風を切って進む湖の上が涼しかった」、「個人競技ではなくチームでやる楽しさがあった」等の声をいただきました。振り返ると、相模湖の豊かな自然の一端を垣間見ることができるイベントだったと感じました。

また、相模原市民は「神奈川県立相模湖漕艇場」へ事前連絡した上で予約申込をすると、無料でナックルフォア艇(今回のローイング体験会と同じ形状のボート)を借りることができます。

そして、「神奈川県立相模湖漕艇場」では8月と9月に「相模湖ローイング教室」を開催しています。こちらも同じく、同漕艇場へ事前連絡をした上で予約申込が必要となります。ぜひローイングの楽しみを相模湖で味わってみてください。